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2007.12.07

米サブプライム対策-取りあえず先送り、返済金利アップを5年間凍結

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サブプライムローン利用者の救済策として、米ブッシュ政権は対策を発表しました。

最大120万世帯救済へ 米、サブプライム対策発表
対策を発表するブッシュ米大統領ブッシュ米大統領は6日、深刻化する信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題に対応するため、金融業界と連携した包括的な対策を発表した。住宅差し押さえの恐れのある最大約120万世帯を対象に、返済金利の上昇を5年間凍結することなど借り手への支援策を盛り込んだ。同問題の影響で米国が景気後退に陥る恐れが指摘されており、来年の大統領選挙を前に、包括対策で歯止めをかけるのが目的。だが金利上昇の一時凍結は単なる問題の「先送り」となる可能性がある。ブッシュ大統領は声明で「米経済は強力かつ柔軟で困難を十分乗り越えられる」と述べ、官民を挙げ、同問題に取り組む決意を表明した。支援策では、借り手の返済能力に応じ、5年間の金利凍結や支払い可能なローンへの借り換えが迅速にできるよう「業界横断的な基準」を策定。住宅差し押さえの増加を抑制する。(共同12/07)

来年の大統領選挙を控えて、低所得者が大量に自宅を失って社会問題化することを避けたのでしょう。但し、低所得者が元金を含めて長期返済できるかは疑問です。米国政府(ポールソン財務長官)も「特効薬ではない」と認めています。それでも、差し押さえの急増を抑え、住宅価格がスパイラル的に値下がりすることを抑える等、一定の一時的効果は期待できるでしょう。

サブプライム・ローンの延滞動向

第3四半期の米抵当物件差し押さえ率、過去最高
米抵当銀行協会(MBA)は6日、抵当物件差し押さえおよび差し押さえ手続きが始まったモーゲージの米住宅ローン全体に占める比率が、第3四半期に過去最高水準になったことを明らかにした。住宅価格の低迷や返済負担増が背景。延滞や抵当物件差し押さえに関するMBAの調査によると、全種類の住宅ローンの延滞が差し押さえ手続きに入るモーゲージ件数を押し上げている。MBAの主席エコノミスト、ダグラス・ダンカン氏は、差し押さえ手続き中のモーゲージは全米で約99万4000件だと指摘。「すべてが住宅を失うわけではないが、住宅を失う重大なリスクに直面するモーゲージ利用者がこれだけ多くいることを示している」と述べた。差し押さえ手続き中の住宅ローンの比率は1.69%で、前四半期から0.29%ポイント、前年同期から0.64%ポイントそれぞれ上昇した。金利変動型のサブプライムローンは全体の6.8%だが、同四半期に差し押さえ手続きが始まったものは43%だった。同四半期に差し押さえ手続きに入った住宅ローンの比率(季節調整後)は0.78%で、前四半期から0.13%ポイント、前年同期から0.32%ポイントそれぞれ上昇した。前出のダンカン氏は、同四半期には、大口のジャンボローン市場に打撃を与えた信用収縮、景気減速、全般的な住宅価格下落、金利変動型モーゲージの金利改定の影響がはじめて重なったと指摘した。1972年に開始された、モーゲージ市場の85%を網羅する同調査によると、延滞率は1986年以来最も高い水準に上昇した。金利変動型プライムローンの36%が集まるフロリダやカリフォルニアでの差し押さえ率の高まりが目立った。(ロイター12/6)

10月の米住宅差し押さえ件数、前年比ほぼ倍増-リアルティトラック
米リアルティトラックによると、 10月に差し押さえ手続きが開始された住宅物件は前年同期からほぼ倍増した。サブプライムローンの借り手が変動金利(ARM)型住宅ローンの支払い負担増に対応できなくなったことが背景にある。リアルティトラックの29日の発表によると、デフォルト(返済不履行)通知や競売通知、銀行による担保権実行を含め差し押さえ手続きに入った物件は22万4451件と、前年同月比で94%増加した。これは前月比では2%増加だった。州別ではカリフォルニア州の差し押さえ件数が最も多く5万401件。フロリダ州がこれに次ぎ3万190件だった。差し押さえ比率はネバダ州が最高で、154件に1件の割合と全米平均を3倍以上上回った。(ブルームバーグ11/30)

サブプライム延滞率グラフ
同じサブプライムローンでも、固定型の延滞率が11%前後なのに対し、変動型は17%と非常に高率な延滞率です。従って変動型の金利を抑制する今回の政策は借り手にとっては一定の効果があるでしょう。一方貸し手にとっては、金利が下がり収益率が落ちるため損害が発生します。但し、現在のモーゲージ債券市場は、悪化のスピードが加速して「底」の目処が全くつかない状態ですので、悪いなりに水準が安定すれば、冷静さを取り戻し落ち着いて「敗戦処理」が可能になるでしょう。

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