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2008.04.21

原油価格高騰の継続-米国のオイルピーク懸念

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原油の上昇が止まりません。

ドル安も株式市場の混乱も落ち着いてきていますが、資源高騰のトレンドに変化はみられません。

NY原油、最高値更新=一時112ドル台半ば
 週明け14日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、供給懸念の高まりを背景に大幅上伸、米国産標準油種WTIの中心限月5月物は、通常取引終了後の当地夜の電子取引で一時1バレル=112.45ドルに達し、今月9日につけた取引時間中の過去最高値(112.21ドル)を3営業日ぶりに更新した。午後10時40分現在は112.40ドルで推移している。(時事通信04/15) 


最高値更新後、さらに連日上昇し続けて117ドルにまで達しました。

<NY原油>史上最高値を5日連続で更新
 18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、米株価の急伸で景気後退への懸念が弱まったことを受けて上昇。指標である米国産標準油種(WTI)の5月渡しは、通常取引終了後の時間外取引で、一時、前日終値比2.14ドル高の1バレル=117ドルちょうどをつけて史上最高値を5日連続で更新、初めて117ドル台に乗せた。通常取引の終値も同1.83ドル高の116.69ドルと終値の最高値を更新した。ナイジェリアで武装勢力によるパイプライン襲撃が発生するなど治安情勢が悪化したことで供給への不安が高まった。また、米国内のガソリン在庫の減少が需要増の観測と結びつき、原油価格の先高感につながった。(毎日新聞04/19)

 サブプライム問題で金融不安(景気後退)になり金融資産のシフトが生ずるとの材料で「上昇」したり、景気後退が弱まったとの材料で「上昇」するなど、全てが原油高騰の材料となっている状態です。
原油チャート
 2月中旬以降は、月間15%のペースで上昇しています。この先、この上昇率で上がり続けることは無理でしょうから、中期的な調整・もみ合いは近いでしょう。

新油田の探索

 原油の高騰により、新たな油田や新しい技術の開発が促進されます。世界的に新油田探索が続いております。

<ブラジル>世界3位の油田発見…埋蔵量330億バレル
 ブラジルのリオデジャネイロ沖で、原油埋蔵量が推定330億バレルの油田が発見されたことが14日明らかになった。AP通信などが伝えた。世界第3位の埋蔵量になるとみられる。ブラジルの確認埋蔵量(06年)は150億バレルで、これが3倍になる計算だ。リオデジャネイロ沖では昨年11月にも埋蔵量50億~80億バレルの油田が見つかり、ルラ大統領が石油輸出国機構(OPEC)加盟の可能性に言及していた。同国では既に石油の自給を達成している。(毎日新聞04/15)

 この原油発見が真実なら量産化により、大幅な原油供給量の増大が見込めます。現時点でブラジルの確認埋蔵量は、140億バレルですので、ロシアに次ぐ世界8位の石油保有国となります。
 なおブラジルでは、昨年11月にも埋蔵量50億~80億バレルの油田・ガス田が発見されております。

 メキシコ湾でも発見されました。こちらは丸紅も一部権益を有しています。

<大規模油田>メキシコ湾で発見、と丸紅発表
 丸紅は4日、米国子会社と英石油大手BPなどの企業連合が、メキシコ湾で大規模油田を発見したと発表した。原油埋蔵量は地域最大級の約5億バレルとみられ、丸紅が11.25%の権益を持つという。丸紅は06年3月、メキシコ湾沿岸部約900キロの権益を1360億円で取得していたが、油田の発見は初めて。5億バレルは、日本の年間消費量の約4割にあたる。(毎日新聞04/04)


需要が急増している中国も、油田の確保に奔走しています。

<中華経済>07年の新確認埋蔵量、原油12億トン―中国
 7日付香港・経済通によると、国土資源部はこのほど、07年に中国で新たに確認された資源の埋蔵量は石油が12億1100万トン、天然ガスが6974億立方メートル、原炭が406億2500万トンに上ったことを明らかにした。
 同部がまとめた「07年国土資源公報」によると、07年は5月に渤海湾で発見した冀東南堡油田など埋蔵量億トンクラスの油田が3カ所、300億立方メートルクラスのガス田が5カ所それぞれ見つかった。新たに発見した大・中規模の鉱区の合計は208カ所だった。07年に投じた地質探査費用は前年比25.2%増の620億900万元。うち政府からの財政支出は同47.2%増の55億6300万元だった。(RecordChaina04/18)

 比重にもよりますが、原油1トンは7.1バレル(比重0.9)となります。中国は1年間で、約86億バレルの原油資源を発見したことになります。

オイルピーク論について

 世界の原油確認埋蔵量は、一貫して増え続けています。1996年に1兆バレルを超えてからも増加を続け、2006年時点では1兆3000億バレルに達しています。
国別原油確認埋蔵量(2006年)

 もし、近年中にオイルピークに達し、原油枯渇が現実化するのなら、この高騰は「バブル」ではありません。
 オイルピーク論は1950年代からあり、原油高騰の度に喧伝されてきました。石油需要も急増していますが、それにあわせるように埋蔵量・供給量も増加しており、世界全体では今世紀中の枯渇を懸念する必要なないでしょう。
 一つ懸念があるとすれば、米国内の油田枯渇です。米国は世界最大の原油消費国です。その旺盛な需要を賄うため、国内生産量もサウジ・ロシアに次ぎ世界3位となっています。一方で、米国の確認埋蔵量は世界全体の2%に過ぎず、このままでは10年前後で枯渇することが予想されます。
 この「米国の巨大過ぎる需要を賄うため、長期的にどのように供給体制を構築するか」のせめぎ合い(利益配分)が、現在の原油価格高騰の背景にあるのでしょう。

参考

08.02.20原油100ドル再突破-止まらない資源インフレ

2008.01.05波乱の年明け-原油100ドル、日経平均株価765円安

07.10.17原油88ドルへ、影響は静かに実体経済へ波及

07.09.18原油価格が4営業日連続で史上最高値更新中

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