2009.02.17
日本のGDPが12.7%減-日本経済メルトダウンへのカウントダウン
日本の実質GDPが、年率12.7%のマイナスとなりました。
鉱工業生産や貿易統計等の動向から予想できたことですが、現実の数値になってみると恐ろしいものがあります。
端的にいえば、日本の全企業の売上が12.7%減になったと言うことです。
10─12月期実質GDPは前期比‐3.3%、年率‐12.7%=内閣府
内閣府が発表した2008年10―12月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス3.3%、年率換算マイナス12.7%となり、7―9月期の前期比マイナス0.6%に比べ、成長率は低下した。
一方、名目成長率は前期比マイナス1.7%。
GDPデフレーターは前年同期比プラス0.9%、国内需要デフレーターはプラス0.4%だった。
政府経済見通しの2008年度実質マイナス0.8%達成には、今後毎期プラス5.6%程度の成長が必要となる。
ロイター通信の事前調査では、10―12月期の実質GDPの予測中央値は前期比マイナス3.1%、年率マイナス11.7%だった。(ロイター02/16)
戦後最大のマイナス成長は、第1次オイルショック時の1974年1─3月期で、前期比年率で13.1%のマイナスとなっています。
但し当時、GDPがマイナスとなったのは1四半期のみで、その前後はプラスで推移していました。
今回は、3四半期連続のマイナスに加え、翌期も大幅マイナスが確定的ですので、当時とは比較にならないほど厳しい状況です。
GDPの実態
今回の経済悪化局面では、実質GDPの下落の方が急激です。日本経済は、名目GDPが伸び悩む中、実質GDPが拡大していきました。
実質GDP
名目GDP
今回のGDP下落は、外需縮小が主因です。
本当に怖いのは、これが内需にまで連鎖することです。
国内需要のGDP寄与度
国外需要のGDP寄与度
内需に比して外需の寄与度が低く見えるのは、外需の日本経済に占める比率が2割弱なためです。
それでも1995年時点では、9%前後でしたから倍増しています。
2002年からの景気拡大局面は、「外需依存の経済成長」「デフレ下の経済成長」と呼ばれました。
今回の景気後退では、その乖離が巻き戻されることになりそうです。
G7最悪の日本経済
日本は、金融セクターの海外依存度が低かったため、今回のサブプライム問題を発端とする金融危機の影響は低いと言われてきました。
しかし、フタを開ければ、先進国7カ国(G7)の中で、日本が最も大きな経済的打撃を受けています。
これは、金融部門が各国政府の支援により、何とか危機を封印しているのに対し、実需、特に貿易の急激な縮小に対しては、有効な対策が打てないためでしょう。
日本の経済危機も、今のところは外需産業中心です。
派遣切り等で騒がれていますが、利益・売上の落ち込みに比べれば、雇用・給与への影響は限定的です。
しかし、このまま悪化が続けば、早晩国内産業にも影響が及んできます。
内需型企業、なかでも中小企業は、利益水準も低く資金的余裕も乏しいため、売上が2桁も落ちるような事態になれば、ダイレクトに雇用・給与に波及するのは必定で、そうなれば本当に恐慌突入です。
大規模な景気下支え策が絶対的に必要なのですが、日本政府の体たらくでは内需崩壊には間に合いそうもありません。
結局、自己防衛せざるを得ませんが、その動きが広まれば「合成の誤謬」により、内需崩壊を早めることになるでしょう。
参考書籍
世界大恐慌――1929年に何がおこったか (講談社学術文庫)
著者/訳者:秋元 英一
出版社:講談社( 2009-02-11 )
定価:¥ 1,155
Amazon価格:¥ 1,155
文庫 ( 336 ページ )
ISBN-10 : 4062919354
ISBN-13 : 9784062919357
著者/訳者:上野 泰也
出版社:講談社( 2009-01-08 )
定価:¥ 1,575
Amazon価格:¥ 1,575
単行本 ( 222 ページ )
ISBN-10 : 4062821028
ISBN-13 : 9784062821025
参考記事
- 09.01.30「大恐慌」を示唆する鉱工業生産指数-底が抜けた経済指標
- 09.01.23外需バブル崩壊-貿易立国の挫折と経済恐慌突入
- 09.01.08劇症的に広がる生産調整の動き-需要収縮と在庫急増に慌てる産業界
- 08.11.18リセッションに陥った世界経済-第3四半期(7-9月期)GDPは日米欧全てマイナス成長
- 08.10.08暗黒の水曜日-日経平均株価史上3番目の大暴落で世界各国が緊急利下げ
世界大恐慌――1929年に何がおこったか (講談社学術文庫)
著者/訳者:秋元 英一
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