手術翌日－HCU脱出
ようやく朝が来た。
なぜかほっとする。
7:30頃に手術を執刀した医師団(3名)がやってきた。
先ずはお礼を伝える。
医師団は全体状態や手術後などをテキパキ確認する。
順調ですねの声。少しほっとする。
次いで、鼻チューブを抜くとのこと。
少し苦しいですが、我慢して下さいと言われ、鼻から抜き始める。
最初は少し痛むが、あとは喉奥を蠢く様な妙な感覚が続き、程なく終了。
かなり楽になる。
鼻を拭うと若干血が混じっている。
ちなみ、鼻チューブは胃の内容物が逆流して、肺などに入るのを防ぐためのもので、昨晩は、看護師さんが手動のポンプで吸い出して中を確認していた。
医師団と入れ替わりに看護師さんが入ってきた。
腕からの点滴が抜かれ、指の酸素計も外された。
腕が完全に自由になった。
本日10:00に元の病室に戻れるそうだ。
可能なら歩って戻るが、難しいなら車椅子を用意するとのこと。
「本当に当日から歩くんだな」と思いつつ、「歩きます」と答える。
尿管の違和感は相変わらずだが、鼻チューブが無くなったので、気分が良くなった。
10:00になり、看護師さんに体を拭いてもらい、手術着から病院着に着替える。
そして立つ。
痛みはないが腹が気になって、ベッドからうまく起き上がれない。
何故か腕にも力が入らない。
体を真横にして、足を先に降ろしておくと楽ですよと言われ、素直に従う。
今度は起き上がれた。
立って歩くことは、それほど苦労はしなかった。
ただし、チューブだらけなのと、傷への刺激がきになり、歩く速度はスローモーションだ。
HCUから、病室まで30mほどを歩き切った。
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