呼吸器外科受診-手術へ



 本日は呼吸器外科の受診日。
 予定時刻が9時30分と早いので、いつもより早く6時30分には家を出て、7時の新幹線に乗る。

 呼吸器外科は採血室の真向かいにあり、受付で簡単な問診票を記入し、ほぼ時間どおりに診察開始。

 先日の主治医の話から、手術は難しいと言われるかと思っていたが、あっさり手術をやることになった。

 薄々感じていたが、内科医と外科医では手術に対するスタンスがだいぶ違うようだ。
 なお、CTでは左肺の腫瘍はかなり小さくなっていたが、筋状のものが残り完全には消えていなかった。
 但し、抗がん剤がかなり効いているようなのでこちらはいいでしょうとのこと。
 右肺の腫瘍は、5月に比べ大きくなっているのでこちらを切除します。ただ、大きくはないので、部分切除で十分だと説明を受ける。
 術式は胸腔鏡で手術時間は1.5時間、入院期間は問題なければ1週間程になる。
 これから術前検査を行い、2/4に診断と説明するので、できれば家族と一緒に来て下さいとのこと。

 診察室を出て、検査開始。
 まずは、血液・尿検査から。
 検査前に渡されたHIVウイルス検査への同意書を記入。これだけは何故か同意書が必要だ。
 今までは多くても試験管3本だったので、今回は7本だ。
 採血量は1本あたり2~4ccなので大した量ではないが、、試験管の束を見ると少しげんなりする。

 ついで、痰採取。
 痰をシャーレに入れるのだが、普段から痰がでる訳でもないのでなかなか大変だ。
 封印されたシャーレを渡され「採痰室」なる1畳分くらいの小部屋に通された。
 事前に言われたとおり深呼吸を10回くらい繰り返し、痰を切るようにすると、唾液に混じり白濁した痰のようなものが出てきた。
 これを3回くらい繰り返して終了。
 少し量が少ないかなと思ったが、不足する場合は、後日再採取するので良いとのこと。

 そして、レントゲン撮影。
 CTは何回も撮っているが、レントゲンは別に撮るようだ。
 採血室の隣のレントゲン室に入り、肺中心に角度を変えて4枚撮影。

 最後は心電図。
 同じ2階の奥の部屋になるが、混んでいて30分ほど待つ。
 ベットに寝て通常の心電図を測定。
 その後、ランニングマシンに乗って、傾斜15度、速度4.8km/hで3分歩く。
 はじめは楽勝ムードだったが、運動不足のせいか、最後は少し汗ばんで終了。
 直ぐに横になり、運動後の心電図を測定。
 これで、検査は終わりだ。

 朝の診断で手術を決めて、午前中には術前検査を一通り終え、5日後には確定できる。
 総合病院では半月ほど要したが、ここでは5日。
 加えて、検査の動線もスムーズで、患者に余計なストレスが溜まらないようになっている。
 さすがは専門病院といったところか。

<今後の治療>

 あくまでも私個人の見解だが、生き残るには、いかに手術に持ち込めるかが重要だと考えていた。
 そのために1年間、抗癌剤治療に耐えてきた。

 がん研有明病院は、治療成績をHPで公開しており、転移性肺腫瘍で原発が大腸の場合、5年生存率は48%となっている。
 大腸がんのステージ4の5年生存率は約15%なので、なかなか良い成績だ。

 他の医療機関の事例も調べたが、5年生存率はおおむね5割というところだ。
大腸がん肺転移の手術例  私の場合、同時性(原発と同時に転移も確認)、複数、両肺と予後不良要因になりそうなケースばかりだが、調べた限りでは統計上は明確な差異を確認できない。
 サンプル数が少ないので要因の分離ができないのだろうが、1割減の4割としても十分な治療効果が期待できる。

 治療効果があるなら、もっと手術すればいいだろうと思うかもしれないが、手術適応になるのは2割程度のようだ。
 一般的には、肺まで転移すると、下手に手術できなくなる。
 肺は非常に重要な臓器であり、肝臓の様に再生しない。
 手術を行えば、確実に肺機能は損なわれる。
 これで、転移が根治すれば良いが、逆に転移を促進する危険性も高い。
 さらに、体力が弱って十分な抗がん剤治療が出来なくなることもある。

 私の場合、1年間、転移が広がらなかったのが幸いした。
 抗がん剤が効いてくれたのが大きかった。

 このまま、セカンドラインで抗がん剤治療を続けるという選択肢もあるが、セカンドラインでのFOLFIRIの腫瘍縮小効果は4%に過ぎないので、手術というリスクを取るならこのタイミングがベストだろう。

 無事手術を受けられ、成功裏に終わることが、今の目的になった。


★★できればクリックお願いします。★★ → 
ブログランキング・にほんブログ村へ




関連する記事