手術後13日目(原発摘出)-日本の新薬開発雑感
特に問題がなければ、今日が最後の入院日となる。
この全長200歩足らずの空間ともお別れとなる。
入院から半月程度だが、6人部屋のこの病室では、既に2番目の古株になっている。
軽い手術では、手術後3~4日で退院する方もおり、改めて入院期間の短期化を実感する。
今朝良く晴れた。
急に日光浴を始めたせいか、膝の近くに若干かゆみがある。
身体で気になるのは、その程度だ。
今日のテレビは、がん治療の話題が多かった。
昼には陽子線治療、夜のNHK特集ではペプチドワクチンを取り上げていた。
日本の新薬開発のスピードの遅さは相変わらずだ。
ペプチドワクチンにしても、アメリカでは既に承認第1号が出ているが、日本では4~5年後になるそうだ。
これでは、現在の末期ガン患者の大半は、新薬の恩恵に預かれない。
金銭的にも問題で、治験は製薬会社任せで、最近になってようやく国の補助がつくようになったが、その金額はわずか13億円。
その一方で、がん治療薬の輸入額は急増しており、2000年以降の純輸入額は、1兆6000億円にも達する。
この円高下での、1兆6000億円だ。
出すべき金を渋って大損する典型的なパターンだ。
一方で、社会保険料でグリンピア等の下らない施設を山ほど作り、捨て値で売却して、兆円単位の損をしている。
その1割でも、新薬開発の分野に回していたら、全く違う展開になっていただろう。
ペプチドワクチンの研究は、元々日本が先行していた。
しかし、また同じ過ちを繰り返そうとしている。
衆院選がスタートしたばかりだが、こちらの分野には、どの政党・政治家も感心がないようだ。
愚にもつかない雇用対策より、よほど日本の国力増加に貢献するだろうに、もったいないことだ。
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